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2023.04.27
年齢層の壁を越えて歌える曲が増加傾向にJOYSOUNDの11年間のカラオケ歌唱データを分析!年齢層の価値観の違いが年々小さくなる「消齢化」を共同研究
株式会社エクシング(本社:名古屋市瑞穂区、代表取締役社長:水谷 靖)は、博報堂生活総合研究所(以下、生活総研)が「消齢化」と名付けて研究を進めている“年齢層による価値観の違いが年々小さくなっている現象”について、通信カラオケ「JOYSOUND」の「うたスキ」会員の歌唱データを提供することで共同研究を実施し、その結果を発表しました。
「20代は○○な人」といったように、価値観や嗜好を年齢層によって一括りに捉えることがありますが、以前は大きかった年齢層による価値観や嗜好の違いが、実は年々小さくなっていることが分かってきました。本研究では、当社が蓄積した2012 年からの11 年分の年齢層別(10代~60代)のカラオケ歌唱データを分析することで、「好きな曲を選び、歌う」という生活者の行動から「消齢化」の実態を検証しました。
【トピックス】
▽日経クロストレンド:11 年間のカラオケ歌唱データ分析からみえる「消齢化」
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00401/00040/
・「全年齢層で歌われる曲」は10年間で5倍に増加
2022 年は優里さん「ドライフラワー」やAimerさん「残響散歌」をはじめとした楽曲が、年齢層を超えたヒット曲に。
・近年の生活者の方が“過去の曲”を歌っている
レミオロメン「粉雪」など、10年以上前にリリースされた曲が全年齢層で歌われるようになる傾向が年々強まっている。
・シニアの歌唱行動が若者に近づいたパターンもみられる
男性におけるスピッツ「チェリー」の歌唱ランキングにて60代における歌唱順位が年々上昇し、若者との差が縮小。
・背景に生活者の欲求と情報環境
「THE FIRST TAKE」の視聴傾向からみる、過去の名曲にインターネットを介して出逢う若者たち。
・いちど聴いたら覚えて歌える?
昭和の人気歌謡曲は、歌いやすい?自身が生まれる前に発売された曲を大学生が歌う理由。
■「全年齢層で歌われる曲」は10年間で5倍に
全年齢層(10代~60代)カラオケランキングTop200に入ったタイトル数の推移をみていくと、2012年に全年齢層で歌われていたのはAKB48「ヘビーローテーション」、高橋洋子「残酷な天使のテーゼ」などの4曲にとどまっていましたが、2016 年から急速に増え始め、2021 年には23 曲に到達。直近の2022 年は、優里さん「ドライフラワー」やAimerさん「残響散歌」をはじめ20曲となっており、全年齢層で歌われる曲は、10年間で4曲から20曲へと5倍に増加しました。
海外の生活者を対象に行われた調査では、音楽の趣味は30 代前半までに固まり、以降新しい音楽を聴かなくなるという結果も出ていますが、今回、カラオケの歌唱データを検証した結果、60代でも10代と同じように新しく発売された曲に出会い、覚え、歌っているということが明らかとなりました。
▽記事全文は「日経クロストレンド」にて公開しております
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00401/00040/
このたびの検証を経て、カラオケ歌唱データから見えてきたのは、“全年齢層が同じ曲を歌うようになっている”というかたちで、むしろ“共有するものが増えている”という行動実態です。情報源としてのメディアや、そこを行き交う情報が多様化するなか、少なくとも生活者の「カラオケで好きな曲を歌う」という行動をデータから観察する限り、10代と60代の生活者でも、年齢層の壁を越えたカラオケヒット曲が誕生することにより、同じ曲を歌ったり聴いたりして交流できる可能性が高まっていると言えます。
当社では、今後もカラオケ歌唱データを用いた生活総研の研究に協力していくとともに、音楽が持つ魅力や歌うことの楽しさを広く発信し、世の中のワクワクを生み出し続けて参ります。今後の展開にご期待ください。