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2021.09.24

お知らせ

「健康王国レク for Pepper」を活用したロボットによる患者さんへの思いやりあるコミュニケーションとリハビリテーション支援

株式会社エクシング(本社:名古屋市瑞穂区、代表取締役社長:水谷 靖)は、医療・福祉現場の人員不足の課題に対する一助となることを目指し、徳島大学と連携した取り組みを実施しています。

当社では、2017年から徳島大学、徳島文理大学、高知大学と連携し、ソフトバンクロボティクスが提供する人型ロボット「Pepper」を活用し、当社が開発した介護施設向けレクリエーションアプリ「健康王国レク for Pepper」を使用した臨床試験を実施しています。本臨床試験においては、「人型対話ロボット(Caring Nurse Robot: CNR)と連携した高齢者のためのケアリングとしての看護の方法の開発」*に取り組んできました。

高齢者の認知症予防対策として、双方向のコミュニケーションや社会との交流を行うことは有効な手段の一つです。臨床試験の結果をもとに、リハビリテーションの支援を行うためのデータベース(マルチモーダルデータベース:MMD)を開発するとともに、将来的には、ロボットが人間のように対象者に思いやりを持った関わり方ができるようになることを目指しています。

写真1(出典:Tanioka T, Yokotani T, Tanioka R, et al. Development Issues of Healthcare Robots: Compassionate Communication for Older Adults with Dementia. Int J Environ Res Public Health. 2021;18(9):4538. Published 2021 Apr 24. doi:10.3390/ijerph18094538)

現在、精神科病院や高齢者施設では、患者さんのリハビリテーションを行う作業療法士や理学療法士の人員不足が深刻な課題となっています。前述したMMDを活用し、患者さんがリハビリテーションを行う際、体操のインストラクター役をロボットがつとめることで、療法士は、より患者さんに直接的な支援を行うことが可能となります。また、運動中にロボットが患者さんに思いやりのある声掛けをすることで、リハビリテーションに対する意欲を向上させることもできると考えています。

写真2(出典:Betriana F, Tanioka T, Osaka K, Kawai C, Yasuhara Y, Locsin RC. Interactions between healthcare robots and older people in Japan: A qualitative descriptive analysis study [published online ahead of print, 2021 Feb 28]. Jpn J Nurs Sci. 2021;e12409. doi:10.1111/jjns.12409)

 

2021年度に改定された介護報酬では、テクノロジー(見守り機器100%の導入やインカム等のICT)の活用により、介護サービスの質の向上、および業務効率化を推進することが考慮されるようになりました。将来的には、MMDを用いた人工知能、およびロボットの統合アプリケーションの開発を行い、研究成果と自社コンテンツなどを有効活用することで、患者さんや施設の利用者の皆さま、そして職員の皆さまに役立つサービスを提供していきたいと考えております。

 

▽健康王国レク for Pepper Biz3.0:https://roboapp.joysound.com/

(参考)徳島大学 研究概要
https://www.tokushima-u.ac.jp/med/health_science/course/kisokango/kango_kanri/introduction/30225.html

*徳島大学の教授、谷岡 哲也氏が2017年に開発した「ロボットと人が連携する看護モデルである看護理論(Transactive Relationship Theory of Nursing: TRETON)」に基づき、研究・開発を行っています。
(出典:Tanioka T (2017) The Development of the Transactive Relationship Theory of Nursing (TRETON): A Nursing Engagement Model for Persons and Humanoid Nursing Robots. Int J Nurs Clin Pract 4: 223. doi: https://doi.org/10.15344/2394-4978/2017/223)

 

 

 

 

 

 

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