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2016.12.26

サービス

軽度認知障害(MCI)の症状改善を目的とした臨床試験結果報告 -音楽療養コンテンツ『健康王国』を補完代替医療ツールとして使用-

株式会社エクシング(本社:名古屋市瑞穂区 代表取締役社長:吉田篤司)が展開する音楽療養コンテンツ「健康王国」を使用して行った「運動・音楽・アロマ療法による軽度認知障害(MCI)認知機能の改善効果」についての臨床試験(※1)が終了しましたのでご報告します。
本臨床試験は2015年11月28日開催の「第18回日本補完代替医療学会学術集会」で発表された軽度認知障害(MCI)者を対象とした運動・音楽・アロマ療法の有効性が確認できた臨床予備試験(2015年8月27日から9月18日にかけて実施)に引続き、被験者数を増やし、長期での検証期間を設定し、測定・検証手法を変えて実施したものです。
本臨床試験は、株式会社ライフサイエンス研究所 常務取締役 研究所所長 杉正人氏の監修のもと、メディカル・ケア・サービス株式会社、富士通コミュニケーションサービス株式会社、公益社団法人虹の会、並びに当社が共同し、軽度認知障害(MCI)者または家族の同意書を得て運動・音楽・アロマ療法の有効性を再検証することを目的として実施しました。
この臨床試験結果により、軽度認知障害(MCI)者に対する補完代替医療法に「健康王国」コンテンツの有効性並びに適用性を確認することができました。
当社は、このたびの臨床試験の結果をもとに、幅広い範囲での研究を継続し、認知機能が低下された患者様向けとして、さまざまな原因・症状毎に効果の高いコンテンツの開発を充実させ、超高齢社会に向けた介護予防、健康寿命延伸、ヘルスケア産業従事者の労務軽減などに取り組んでまいります。

『実施内容』

○ 試験内容
認知症の予備軍と言われる軽度認知障害(MCI)の疑いがある方を対象にした運動・音楽・アロマ療法の有効性について実証試験を行う。

○ 臨床試験場(施設名は略号で記しております)

・メディカル・ケア・サービス株式会社が運営する3施設(MOH、MKN、MKH)

○ 臨床試験概要

・パフォーマンス実施日
MOH:2016年5月13日~8月10日、各週2回、計26回
MKN:2016年5月2日~8月2日、各週2回、計26回
MKH:2016年5月9日~8月4日、各週2回、計26回

・測定方法:MPI検査(※2)

・測定日:各施設共にパフォーマンス実施初日の直前と最終回の直後

○ 1日のパフォーマンス実施内容(約1時間)

a.能動的音楽療法、受動的音楽療法、軽度運動療法:
※実施においては当社が展開するコンテンツ『健康王国』を専用機器「JOYSOUND FESTA」を使用して提供しました。

b.アロマ療法:
かんきつ系ハーブ(グレープフルーツ)を使用した交感神経への刺激
※ 上記aの実施中、市販のディフューザーを使用して実施しました。

○ 結果の要約
運動・音楽・アロマ療法を集団で3ヵ月間継続的に行う事で、期間後では従前と比べ「あたまの健康チェック」を使用したアセスメント検査(図1)の平均指数が17.73から23.85と6.12ポイント改善しました。また、21名中17名に指数の上昇が見られ、この中の1名は健常者と同じレベルの指数にまで改善しました。

○ 結論
今回の試験にて、軽度認知障害(MCI)の段階において『健康王国』を使用した補完代替医療法の組み合せで認知機能改善の有効性を再確認することができました。

【今後の当社の取り組み】
①軽度認知障害(MCI)者並びに認知症の初期症状者の症状・状態、それらの症状毎に改善効果の高いコンテンツを充実させ提供してまいります。
②効果を効率よく引き出せるパフォーマンス(レクリエーション)の実施方法、実施時間帯等の研究を行ってまいります。
③能動的音楽療法、受動的音楽療法、軽度運動療法での試験を実施し、効果の検証を行ってまいります。

 

(※1)本臨床試験は杉正人氏を代表として、メディカル・ケア・サービス株式会社様、並びにご利用者様ご家族様のご協力のもと、株式会社ライフサイエンス研究所、富士通コミュニケーションサービス株式会社、公益社団法人虹の会、株式会社エクシングにより実施しました。なお、杉正人氏の略歴は以下の通りです。

・東京大学農学系研究科 農芸化学博士課程修了(1975年) ・東燃株式会社 技術開発研究所 所長代理(2000年)
・株式会社ライフサイエンス研究所 常務取締役 研究所所長(現任) ・公益社団法人虹の会 顧問(現任)

(※2)MPI:Memory Performance Index (認知機能指数)

簡易認知機能スケール『あたまの健康チェック』の独自プロトコル、アルゴリズムにより個人の認知機能を人口統計学的に客観評価し、算出される指数であり、0~100の値で表記されます。この客観評価法では、対象者の回答や回答パターンをピアグループ(同年齢、性別、学習経験年数等)データと比較し評価されます。
米国FDAの新薬治験においてアウトカムスケールの一つとして採用されており、国内でも新オレンジプランに基づく、国のあたまの健康応援プロジェクトIROOP(アイループ<https://www.iroop.jp/WWW/>)での認知機能評価法としての採用をはじめ、地方自治体、医療機関、研究機関等で利活用が進んでいます。

▽ 公益社団法人虹の会 WEBサイト http://www.nijinokai.or.jp/

▽ あたまの健康チェック WEBサイト(ミレニア株式会社) http://www.millennia-corporation.jp/ninchi/index.html

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